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子犬・子猫のワクチン接種スケジュール&予防できる病気

2024年07月

犬猫のワクチン

免疫力がまだ弱い子犬や子猫にとって、ワクチン接種は非常に大切な予防手段です。

ワクチンは、命を脅かす病気から守るための効果的な方法であり、愛犬や愛猫の健康を守るためには欠かせません。

今回は、子犬と子猫に対してどのような病気をワクチンで予防できるのか、またその重要性について解説します。

ワクチンの種類

ワクチンにはいくつかの種類があり、異なる病気の予防が可能です。

狂犬病ワクチン(犬)

狂犬病は犬だけでなく人にも感染する恐ろしい病気で、発症するとほぼ100%死亡するという非常に致死率の高い病気です。そのため、狂犬病予防法という法律で接種が義務付けられています

生後91日以上経過した犬には、毎年1回の接種が義務付けられており、違反した場合は20万円以下の罰金が科されることがあります。

混合ワクチン(犬・猫)

混合ワクチンとは、命に関わるような感染症に対して、免疫力を高めるために行う予防治療の一つです。特に幼少期にかかると危険な様々な病気を防ぐことができます。

また感染症が広がるのを防ぐため、子犬や子猫だけでなく、成犬や成猫にも接種が推奨されています。

子犬、子猫のワクチン、いつ受ければいいの?

混合ワクチン(犬・猫)

混合ワクチンの接種で最も重要な時期は、免疫力がまだ弱い子犬や子猫の頃です。生まれたばかりの子犬や子猫には母親からもらう母子免疫があり、その譲り受けた免疫により危険な病気への抗体が作られます。

しかし、この抗体は離乳後に少しずつ減少します。母子免疫がある間にワクチンを接種しても、お母さんの免疫が切れるとともにワクチンの効果も失われてしまいます。そのため、ワクチンによる確実な予防効果を得るために離乳後に混合ワクチンを接種することが大切です。

スケジュール例としては、生後2ヵ月で1回目、3か月で2回目、4か月で3回目のワクチン接種を行い、その後は毎年1回の追加接種をしていきます。

狂犬病ワクチン(犬)

生後91日以降のすべての犬に対して、年に1回のワクチン接種が義務付けられています。また、新たに犬を飼い始めた場合は、飼育開始から30日以内に接種が必要です。

子犬の場合、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの時期が重なってしまいます。誕生日や飼育開始日、前回(飼育前)のワクチン接種日等により様々なスケジュールが考えられますので、詳しくはかかりつけの動物病院と相談しワクチン計画を立ててください。

予防できる病気

混合ワクチンの接種により、以下の病気を予防することができます。

犬の場合
  • 犬ジステンパーウイルス感染症
  • 犬パルボウイルス感染症
  • 犬アデノウイルス2型感染症(犬伝染性咽頭気管炎)
  • 犬パラインフルエンザウイルス感染症
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬コロナウイルス感染症(※新型コロナウイルス感染症ではない
  • 犬レプトスピラ菌感染症
猫の場合
  • 猫ウイルス性鼻気管炎
  • 猫カリシウイルス感染症
  • 猫汎白血球減少症
  • 猫白血病ウイルス感染症

※猫エイズウイルス感染症(FIV)のワクチンはメーカー製造終了となりました(2024年現在)

接種後の過ごし方

ワクチン接種後、特に当日や翌日は子犬や子猫の元気がなくなり、食欲が減退する、発熱する、嘔吐や下痢をする、注射部位を痛がることがあります。これらはワクチンの副反応ですが、まれに強いショック反応が起こることもあります。

接種後15分〜1時間以内にショック状態やけいれん発作、虚脱症状が見られた場合は、アナフィラキシーショックの可能性があります。この場合、急激な血圧低下や興奮状態、よだれの増加、嘔吐などが見られることがあり、迅速な処置が必要です。そのため、接種直後は特に注意深く観察し、なにかあれば直ぐ病院へご連絡ください。

また、接種後2〜24時間以内にじんましんが現れることもあります。顔がむくんだり、目の周りが赤くなったり、皮膚にじんましんが出ることがあります。これらの症状が見られた場合は、速やかに動物病院へ連絡してください。

当院では、ワクチンでアレルギー反応が出てしまった場合でもすぐに対応が出来るように、午前の診察時間でのワクチン接種を推奨しています。

また、接種後2~3日は激しい運動やシャンプーは控えてください

まとめ

子犬や子猫の健康を守るためには、適切な時期にワクチンを接種することが重要です。ワクチンは、命にかかわる病気から守るための最も効果的な方法の一つです。

愛犬や愛猫と飼い主様が安心して暮らすために、定期的なワクチン接種を心がけましょう。

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